ポエム
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山となみと風と草と毛と
つけもの石のおしり
恐竜は飛ぶ
忍者の様に
仙人の様に
ねむった目をひらいて
わりばしの先で橋をわたって
毛になる

細胞のひとつひとつが
にじんでゆく前に息をとめる
ああだから
ばたばたとあけて
空気をあげて
わたしが 山が なみが 風が 草が 毛が
かくされているのだから

毛をぬう
糸をきる
糸をひっぱる
糸をたぐりよせる
いのちのそばに
毛のちからのように

ペンの着地はゆっくりと
ペンの先は重力がまとわりついて
あの星のように まるい

うまれてみたら ばかだったでしょう
あんたもでしょ
毛がはえたでしょ
毛がぬけたでしょ

すっごい高さから みたの
色のかたまりで いのちがうごめくから
ばちりと 夜と昼をひっくりかえした
ペンの先で 山の毛も ひっぱる仕事 今日も
25/06/03 07:55更新 / 仁 志



談話室

■作者メッセージ
やまなみ工房さんの、美学書から
力をお借りしました。

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