あまだれ
雨垂れはアスファルトを穿ち、くぼみを残す
少しずつ、削れていく
「いつか土まで届いたら、種を蒔くんだ。そうしたら僕だけの珍しい花が咲く」
「それはきっとすてきな花ね。応援しているわ」
雨垂れはアスファルトを穿ち、くぼみを残す
少しずつ削れていく
「そんな場所お止めなさい。さあ、こちらに耕した花壇と種が用意してあるわ」
雨垂れはアスファルトを穿さず、花壇に垂れた
花壇に慎ましやかに花が咲いた
「……嘘つき」
雨垂れはアスファルトを穿さず、花壇にも垂れず
雨垂れは空に消えた
少しずつ、削れていく
「いつか土まで届いたら、種を蒔くんだ。そうしたら僕だけの珍しい花が咲く」
「それはきっとすてきな花ね。応援しているわ」
雨垂れはアスファルトを穿ち、くぼみを残す
少しずつ削れていく
「そんな場所お止めなさい。さあ、こちらに耕した花壇と種が用意してあるわ」
雨垂れはアスファルトを穿さず、花壇に垂れた
花壇に慎ましやかに花が咲いた
「……嘘つき」
雨垂れはアスファルトを穿さず、花壇にも垂れず
雨垂れは空に消えた