かさぶたを剥がしたくなる

それが鏡だった

綺麗で汚れのない
健やかで朗らかな
誰もが羨むスマートで
聡明な真っ直ぐ伸びた木

その視線を
木の上から満足げに
悦に浸ってるけど
もっと上から笑われてる

ニキビを潰して
悪化しても
隠す術がないから
憂鬱な1日

たるんだお腹を
引っ込めてごまかすけど
プール授業で
全てが台無し

気取った自分を
構成する毎日に
疲れて家では
暴飲暴食

腹もたるむし
ニキビも増える
指で刺された傷で
疲れも増える

悪いグルグルが
巡り巡って
傷だらけの
全身包帯グルグル人間

かさぶたを剥がすように
今日も黒い服を着る