ポエム
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こころの旅記録A拠点からの展望
10年前のことを思い出した。
リュックサックに少女漫画とお菓子、お年玉を詰め込み、一人で家を出た。
遠くへ、遠くへ行けば、あたしは自由になれるのだと思っていた。

「だっ出計画書」は捨てた
もういらなくなったからだ


海の浅瀬に国を建てた
ごく小さな島だが見晴らしがいい


2021/11/19 17:13
遠くに見えるあの街はくすんだ橙色に染まり
立ち並ぶビルは影絵のように真っ黒になった
まがい物の星たちはビルの隙間から光を放つ
空の天井は藍色でゆっくりと橙を追っている

天井の星は一つだけだった
いたずら心でこっそり穴を空けたような
だだっ広い夜空に光と言うよりは、点
それはあまりにも寂しくて少し可笑しかった


初めて、自分だけの拠点を持った
この国では全てがあたしの色をしている
21/11/19 19:59更新 / ともろう



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