ポエム
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鯨の街
薄花色の上顎を窓から見上げた
白い歯は淡い夕日の色に染まっている
鯨は大きく口を開けて息を吸い込んだ
少し湿った冷たい風が頬をぬらす

ここは鯨の口の中
口を閉じれば夜が来る

突然蝉がなきだした
独りだった

鯨の呼吸に身を任せて
碧い夢を見ていた

ここは鯨の口の中
口を閉じれば夜が来る

また蝉がなきだした
寂しかった
21/07/21 23:14更新 / ともろう



談話室



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