鯨の街
薄花色の上顎を窓から見上げた
白い歯は淡い夕日の色に染まっている
鯨は大きく口を開けて息を吸い込んだ
少し湿った冷たい風が頬をぬらす
ここは鯨の口の中
口を閉じれば夜が来る
突然蝉がなきだした
独りだった
鯨の呼吸に身を任せて
碧い夢を見ていた
ここは鯨の口の中
口を閉じれば夜が来る
また蝉がなきだした
寂しかった
白い歯は淡い夕日の色に染まっている
鯨は大きく口を開けて息を吸い込んだ
少し湿った冷たい風が頬をぬらす
ここは鯨の口の中
口を閉じれば夜が来る
突然蝉がなきだした
独りだった
鯨の呼吸に身を任せて
碧い夢を見ていた
ここは鯨の口の中
口を閉じれば夜が来る
また蝉がなきだした
寂しかった