ポエム
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夜の冷たさも忘れて
震える声で女は呟いた
小さい子どもみたいに涙を溜めて

空は凍てつくブルーモーメント
紅く燃えていた空は知らぬ間に変わっていた
まだ17時だが、今日の終わりを告げる黒い幕は
ゆっくりとおりている
少し欠けた月は藍色の空に弱々しく光る

夜の冷たさも忘れて
満たされない様子で女はどこへ行くのか
長い髪で隠された涙はまだ熱い

もうすぐ空が真っ黒になっちゃうね、
振り向くこともなくピンヒールを響かせる
彼女の後ろ姿は頼りないが綺麗だ

風が小鼻につんとぶつかる
私は彼女をどうすればいい

誰か助けてよ、
大きくなった少女が呟くのを
聞いてしまった私は逃げ出した

こうして空は黒い幕に覆われる
20/11/29 17:15更新 / ともろう



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