ポエム
[TOP]
死に憧れを抱いたのはいつだっただろうか


昔飼った猫

室内に迷い込んだ虫

天井裏の鼠

水を離れた貝


平凡歩んできた人生はまだ短くて
人が死ぬところなど見たこともないけれど

それでも、
死にゆく彼等の美しさには強く惹かれた

余りにも死への恐怖が起こりえないことに
己の異常を自覚しつつも

あの美しい
永遠にして一瞬の時が
どうかはやく来てほしいと
願うことを、辞められずにいる




生を願う全ての者達の
代用品として死んでしまいたいと願うのは、
偽善であろうか
20/04/05 12:38更新 / 星川詩織



談話室



■作者メッセージ
「一人の犠牲者も出さないで、この世界を変えることなんてことできると思う?」

『屋上のテロリスト』より

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c