ポエム
[TOP]
鏡の奥には悪魔がいた

今日も醜く顔を歪ませて
酷く気分を悪くする言葉を吐いている

そいつの言葉に耳は貸さないが
あんなものをガラスに映す
僕はきっと何より醜い


醜い僕は嫌いだと、
僕は僕を消そうとした

悪魔の最後を見てやろうと
鏡の前にロープを吊るした

悪魔が『君は正しい』と言った

初めて僕は悪魔に耳を貸すことになりそうだ


そう思ってたら君が来た

止めないで、という僕に
君は止めないよって、そう言った
 








『けれど一つだけ思い出して。鏡は反対しか映せないんだよ』



僕は今、この天の邪鬼な悪魔を
昔より愛せていると思う
20/04/04 17:03更新 / 星川詩織



談話室



■作者メッセージ
この世は鏡だ。
一人ひとりに自分の顔を映して見せてくれる。

サッカレー

TOP | 感想 | メール登録


まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.35c